40万ワードの巨大マニュアルをAI翻訳で迅速にローカライズ
MadCap FLAREプロジェクトの解析から日本語化まで一気通貫で対応
国内大手グローバルカンパニーのT社様から、米国製マニュアル(MadCap FLAREプロジェクト)の日本語ローカライズをご依頼いただきました。(2024年)
ご依頼の背景とご要望
支給されたデータは、米国本社で作成された「MadCap FLARE」のプロジェクトデータのみ。以下の3点が大きな障壁となっていました。
- 圧倒的なボリューム: レターサイズ1,000ページ超、計40万ワードの膨大なドキュメント。
- 複雑な構造: 1,000ファイル以上のトピック(情報単位)で構成され、管理が困難。
- 厳しい制約: ターゲットユーザーが限定的なことから「できるだけコストを抑えたい」という要望。
当社の解決アプローチ
膨大なデータを効率的に処理するため、翻訳前の「解析・整理」を徹底し、AI技術を最大限に活用するワークフローを構築しました。
- データ解析と翻訳環境の最適化
FLARE特有の複雑な構造を解き明かし、翻訳者が迷わない環境を整えました。
- ファイル構成の可視化: 目次(TOC)ファイルを解析し、1,000以上のトピックをストーリー順に並べ替え。ファイル名に連番を付与することで、翻訳の文脈理解を助けました。
- スニペットの整理: 再利用される情報の断片(スニペット)を整理。重複翻訳を避け、最初に出現する箇所のみを翻訳対象とすることでコストを削減しました。
- ガイド用PDFの作成: 翻訳対象箇所がひと目でわかるリファレンス用PDFを生成し、作業効率を劇的に向上させました。
翻訳用の原稿
翻訳後
- AI翻訳(DeepL)× ポストエディットの採用
スピードとコストを両立させるため、AI翻訳を活用したハイブリッド手法を提案しました。
- ツールの連携: MadCap FLAREの定義ファイルを作成し、翻訳支援ツール「SDL Trados」へ展開。

- 品質の担保: 用語集を適用したDeepL翻訳を実施後、熟練の翻訳者が手作業で修正(ポストエディット)を行うことで、正確性と自然な日本語表現を両立させました。
- ツールの連携: MadCap FLAREの定義ファイルを作成し、翻訳支援ツール「SDL Trados」へ展開。
- 日本国内向けのフォーマット調整
単なる翻訳にとどまらず、日本国内のビジネスシーンに適した形式へ変換しました。
- レイアウト変更: 米国標準のレターサイズから、国内標準のA4サイズへ再設計。
- 日本語フォント最適化: PDF埋め込み可能な日本語フォントへの変更、HTML版のスタイル調整を実施。
成果とお客様の声
「AI翻訳を活用しながら、短期間でこれほど精度の高い日本語版が完成するとは思わなかった」と、品質・スピード・コストいずれも高い評価をいただきました。
当社の強み:
単にAIに頼るのではなく、MadCap FLAREのような専門性の高いドキュメントの「構造」を正しく解析し、最適な翻訳プロセスを設計できることが、当社の最大の強みです。